2004年12月17日付にて記しました件に続きまして、またもや表題のような事柄を発見してしまいました。
例によって日刊スポーツからの引用。
光市母子殺害事件、元少年の無期見直しか
山口県光市の母子殺害事件で、殺人罪などに問われた当時18歳の元少年(24)について、最高裁第3小法廷(浜田邦夫裁判長)は8日までに、来年3月14日に弁論を開くことを決めた。最高裁が弁論を開くことで、無期懲役の2審広島高裁判決が見直される可能性が出てきた。
この事件では、被告が犯行時、死刑が適用される18歳になってわずか30日しかたっていなかったため、量刑が最大の焦点になった。
1審山口地裁で検察側は死刑を求刑したが、判決は「更生の可能性がないとはいえない」と無期懲役を言い渡し、2審判決も「残虐だが計画性はなかった」などと検察側の控訴を棄却。広島高検は「高裁判決の量刑は過去の判例と比べて不当に軽く、市民感情からも死刑が相当」と上告していた。
1、2審判決によると、元少年は99年4月14日、排水検査員を装って会社員本村洋さん(29)宅に上がり込み、妻弥生さん(当時23)の首を手で絞めて殺害。泣きやまない長女夕夏ちゃん(同11カ月)を床にたたきつけた上で絞殺し、弥生さんの財布を奪った。
今回の決定を聞いた本村さんは「まだ正式な形では聞いていないが、弁論が開かれるということは2審の無期懲役の判決が見直される可能性があるということで、大変うれしく思っている。裁判所は1審、2審を通じて長い間、苦渋の判断を迫られていたと思うが、今度こそ遺族が納得できる死刑判決が出るよう望んでいる」とコメントした。
・・・この犯人は、そういやまだ死刑になってなかったんですね。
以下は毎日新聞からの引用。
元会社員は99年4月14日、光市内のアパートで、主婦、本村弥生さん(当時23歳)を
暴行目的で襲って殺害。遺体を陵辱後、近くで泣き続ける長女夕夏ちゃん(同11カ月)も 絞殺。さらに弥生さんの財布を盗み出した。
山口地裁は(1)犯行時は18歳と30日で発育途上(2)法廷で被害者らに思いを致し 涙を浮かべた様子から更生可能性がある(3)生育環境に同情すべき点がある、など から無期懲役を言い渡した。
控訴審で検察側は、元会社員が拘置所内から知人2人に出した手紙計27通を 証拠提出。「無期はほぼキマリでして、7年をそこそこに地上にひょこり芽を 出す」「犬がある日かわいい犬と出合った……そのまま『やっちゃった』…… これは罪でしょうか」などの文面から「更正の可能性も到底認めることはできない」と 改めて死刑を求めている。
山口地方裁判所は、「死刑にしなかった理由」として、
・まだ18歳だから発育途上である
・法廷での態度(のみ)から、まだ更正の余地がある、と判断
・育った家庭etcの環境が悪かったから、その辺同情の余地がある
といった点を挙げています。
理由になってない。
と思うのは、ワタシだけですか?
被害者のダンナさんである本村洋さん、著書刊行やTV出演など、この件について様々な活動されています。
それに対して、調子にのりすぎ、みたいな評もチラホラきかれます。
いやいや、まだまだ。
オレだったらもっと「調子にのっちゃう」と思う。
・・・と、今日、こんな話をしてましたら、ある人いわく、
「いやいや、カンタンに死刑にしちゃいけないですよ」
「日本のシャバってとこはですね、こういう犯歴を背負ったのヤツにとって、死ぬよりつらいところなんです」
「日本社会は、そういう仕組みになってるんですよ」
とのこと。
わかったようなわかんないような話ですが、確かに、なんとなく、良くも悪くもそういう空気がこの国には満ちているような気がします。
あ、でも、逆に、こういう犯歴保持者(?)が何不自由なく生きていくための「組織」なんてのがどっかにありそうな気もする。
代々木あたりで仕事してると、たまーにその手の「空気」に触れて、なんともいえない気分になることがあります。
そういったことを踏まえつつ、考える。
こんなことが実際ワタシの身に降りかかってきたらどうするか。
もし私の愛する妻と子が同じ事されたとしたら、どうかな…と夢想する。
・・・ああ、確かに、案外、ことさらに死刑を望まなかったりするかもしれません。
どうせなら出所後、自分のこの手で死刑執行したい、と思うような気がします。
「殺人」に対して、「殺人」で報いる、というのは、・・・いや、わかってますよ、不毛です。それはそうです。そこからはなにも生まれません。いたずらに死人が増えるだけです。
法治国家の構成員として、そんなことが許されるわけない。そんなことは百も承知ですが、少なくとも当サイト管理人は、この件について、犯人の死刑を望まない人たちとは付き合いたくない。
彼らは法治国家の優良な構成員であり、文明人かもしれませんが、ワタシはそういう人を人間とは認めないです。