チャプリンの作品の売値が安すぎる、ということで、当サイト管理人は大いに怒り、且つ悲しんだりしておりました。つい昨日の話であります。
ヨドバシカメラでもって買い物してまして、フト立ち寄ったDVD等ソフト売り場。
あろうことか、チャールズ・チャプリンの各作品DVDが、一枚450円で売られておりました。
450円。
450円。
450円。
・・・安く買えて、気軽に珠玉の作品群が観られるというのは喜ぶべきことなのかもしれませんが、しかしこの「450円」。
さすがに喜劇王に対してこのお値段は失敬ではなかろうか、と。
陳列棚には「あの名作を奉仕価格でご提供!」などと、ジャ○ネットで電子辞書を売ってるのかと思わず間違えるような直裁的なポスターが貼られていました。
で、並んでいるDVDスリムケースを手にとると、アホのようにデカデカと「450円!」の文字。
「450円」ってだけならまだしも、この「!」で、ジワジワと増していた当サイト管理人の心中の怒りの炎はもはや鎮火不可能レベルにまで嫌がおうにも高まるのでありました。
不敬だ、喜劇王への冒涜だ、と大いに憤りつつ・・・当サイト管理人は正に怒りに打ち震えつつチャプリン作品DVDを10枚ほど購入致しました。
憤懣やるかたない気持ちを抑えてレジに向かうと、レジのアンちゃんは事も無げに
・・・総計、4500円になります。」
とのたまいやがった。
・・・ただでさえ失敬な料金設定であるところにもってきて、あろうことか、この「450円」は内税でありました。あんまりだ。
あんまりにも頭に来たせいかオシッコがしたくなったので、錦糸町ヨドバシカメラのアンモニア臭いトイレでシーシーし、しかるのちにこのDVD売り場に取って返し、また件の陳列棚に取って返すと、やけに化粧の濃いオバさんが「カサブランカ」のDVDなど手にとってシゲシゲ眺めておられました。
これも・・・この佳作も、450円。
なにしろ下品にもジャケットにデカデカと「450円!」と記載してあるので、遠目からでもわかる。
オバさんはほとんど迷い無く、その「カサブランカ」を携えてレジに向かって行きました。
オバさんよ、アナタの過ぎた青春時代を彩ったであろう佳作が、450円という廉価で売ったり買ったりされていることに、無常を感じる事はありませんか?と、どれだけ問おうと思ったか知れません。
しかし当サイト管理人はいわゆるオトナであるので、そこはなんとかふんばって堪えました。
しかし、この辺で当サイト管理人の怒りも頂点に達し、もはやWカップ決勝でのジダンの如くに正常な判断能力が失われてしまっていたので、あろうことか「市民ケーン」と「第三の男」も購入してしまいました。
どちらも昔買ったりしていたVHSが度重なる再生の結果見るに耐えない画質にまで劣化してしまっていたので、いつか買いなおさなきゃなぁ、などと思ってはいたのですが、まさか「450円」という芸術に対する冒涜としか思えない値段で購入することになるとは夢にも思わなんだ。
実はこの段で、「第三の男」が450円で、なぜか「市民ケーン」が500円である、という事に気付く、という大事件に遭遇するのですが、この際450円が500円でも意味は変わらないのであって、なにしろこの稀代の名作に対して、六本木あたりのコインパーキングだったら1時間も停めておけない程の料金設定がなされてしまっていることに、クドいようですが当サイト管理人はもはや怒髪天をつくというか、もしくは自作がこの値段で、しかもジャケットにビックリマークなど付けられて取引されてることについてO・ウェルズやチャプリンはどういう感想を持つであろうか、と、とにかくいずれにしても不愉快極まりない気分でもってヨドバシカメラを後にしたのでした。
帰宅して、モロモロの雑事を片付け、とりあえず購入作品を観る。
チャプリンはホントに美男子だなぁ、と感心(?)したり、O・ウェルズのソラマメみたいな顔が暗闇にヌー!と出てくるとこでビックリしたりしながら、束の間の鑑賞タイムが終わりました。
・・・観後の感想ですが、・・・今回も前回同様非常にグダグダですが、結論としては、450円であろうが500円であろうが3980円であろうが、良い作品はとにかく良いのであって、やっぱり安価で名作に触れられるというのはイイことだなぁ、と。
この調子で、名作郡が廉価でドンドン売られてくれるといいな、と思ったのでした。以上。