お前が言うな、と。

曙がまた大晦日に試合するんだそうですよ。
Dynamite!!(31日、京セラドーム大阪)でもって、ジャイアント・シルバと対戦する由。
このDynamite!!のプロデューサーである谷川ナントカ氏は確か「もう曙には試合させない」とか何とか言ってた気がするんですが、どーなってんでしょうか。
曙のコメント。
「総合ルールで戦えるので、自分には有利。
対策はこれから考えるが、(04年に)戦闘竜に勝ったからと言って調子に乗るな。
相撲取りをナメてかかったら痛い目を見るぞ」
・・・誰のせいで「相撲取り」がナメられるようになったと思ってんでしょうか。
お前が言うな、と。いやホントに。


こないだ新日本プロレスという団体についてちょっと書きましたが、おそらくグダグダなままに終えるであろう新日1.4ドーム興行しかり、ボクシング界ではバンタムの長谷川はとうとう徳山戦をのまなかったし、曙はまた性懲りも無く出てくるらしいし、もはやこれまで、かくして当サイト管理人は365日の内で地上波TV放送を金輪際観る事はなくなることになりそうです。
詳しくは、若しくは「正確には」、我が家の蔵書(!)を調べてみないとわからないのですが、元々「ボクシング」という競技は、今で言ういわゆる「総合格闘技」に近いスタイルだったようなんですね。
目潰し、金的攻撃以外は「何でもあり」で雌雄を決する、という様なものだったらしいです。
それが、あまりにも野蛮で前時代的に過ぎる・・・有る程度選手の健康etcに対して考慮しなければ、本当に高度な攻防というものが観衆も堪能できないではないか!、ってことで定められたのがいわゆる「クインズベリー・ルール」というやつで、ここでもって初めて、選手は両のコブシのみを持って戦わねばならないとか、相手の打撃に拠って倒された(=いわゆるダウン)選手には一定の休息が与えられる、とか、現在のボクシングルールに近いスタイルが確立された、と。
そんな次第であるので、当サイト管理人は昨今流行の「総合格闘技」というものに対して、ちょっと違和感がある・・・もっと言うと、あんまし面白いとは思えずにいます。
なんで19世紀に戻らなきゃイカンの?ってな具合の違和感です。
歴史的に、「単なる」見世物から脱却すべく培われたのが「ボクシング」競技であるわけなので、この「総合格闘技」にはその「単なる見世物」感が強く感じられてしまうのです。
しかし、最近はPRIDEなど観るとそれなりにルールも整備され、各選手による攻防の妙といったものも堪能できるまでに競技性が向上してきた感じもあったので、案外捨てたモンじゃないかも、とか思ったりしてたんですが、ここへきて臆面も無くアケボノVSシルバなんて試合が組まれ、しかもそれがあろうことか大晦日興行の目玉カードのひとつに据えられてしまってるのを目の当たりにするに至り、ああやっぱしこりゃダメだ、やっぱし「総合格闘技」とか言いつつ、要するに単なる見世物也、と思わざるを得ない、と。
 
 
ついでに、かつて畑山と対戦した、チェ・ヨンスも、なんだか総合格闘技デビューするんですってね。
引退してずいぶん経つんじゃなかろうか?
アケボノもそうですが、この総合格闘技とかいう競技には、他競技でリタイアした選手がワンサカ参加してるんですよね。
要するに、昔猪木がやってた「異種格闘技戦」と銘打っての見世物興行と、なんらかわりが無いってことなんですね。
いまさらチェ・ヨンスが出てきたり、考えたら大相撲を引退したアケボノや戦闘竜が出てきたり・・・他競技を「体力の限界」だとか「怪我で全盛期の戦いが出来ない」とかいう理由でリタイアした選手が、その後しばらく経ってから平気で出てくるってのは、モノスゴくアホらしいというか、もう明らかに普通じゃないというか、プリモ・カルネラやジョー・ルイスが引退後やんごとなき事情でプロレスデビューしたのと本質的になんにも変わらない、と思うわけです。
とりあえずネームバリューがあるヤツを出して耳目を集めよう、っていう・・・これを「単なる見世物興行」と言わずしてなんと言いましょうか。
それでも、前記したように、この「総合格闘技」にも、いわゆる生え抜きに近い選手が伸び・増えてきて、ようやく独立した競技として成立出来そうなレベルにまで到達しつつあるかな?どうかな?ってな感じにまでなったかなと思ったら、やっぱし大晦日にはアケボノが普通に出場しちゃうんだね。
幻滅というか、失望というか、もはや何とも言い様がありません。
ボクシングの方も、クドいようですが長谷川は徳山戦を拒んじゃったみたいだし、忘れちゃいけない亀田の周辺はどうやらやっぱし「亀田」のままっぽいし・・・当サイト管理人は格闘技しか積極的にTV観ようって機会が無いので、2007年はホントにサウナ室で強制的に見せられる時くらいしかTVというメディアに触れることも無くなりそうです。
 
 
ついでに亀田ですが、今度ランダエタと再戦するんですね。
以前にももしかしたら書いたかもですが、対ランダエタ第一戦を観るに、どうやら亀田は異常に打たれ弱いっぽい感じがするんですよね。
本人の体質もあるんでしょうか、おそらくは、相手のパンチのダメージを殺すスタイル、というものを学んでない、ってのもある気がします。
当サイト管理人は、ナンだカンだと、今後こそ2~3Rくらいで亀田が「見事なKO勝ち」しちゃうような気がするんですが。