アキレス腱を切ったことにより、実に十数年ぶりとなる「通院」、またほぼ人生初となる「入院」を体験。これにより、なんだかタガが外れた、というか、封印されていた結界が解けた、というか、なにしろ今まで抱えていた医者アレルギーみたいな気分も無くなり、この際ガンガン医者に行って、ちょっとでも気になってる部分をみんな診てもらおう、みたいな気持ちになった。
なったものの、別段「気になってる部分」など無かったので、結局今までと同じく日々を送っていたのだが、一昨日ウメボシのタネの中身を喰おうとして思いっきり噛んだら歯が欠けたので、これ幸いとばかりに近所の歯医者に行ってきた。
オレは歯の強さには絶対的な自信があり、ビールの栓など当たり前に歯で開けて友人に重宝がられたりしていたので、ウメボシのタネくらいで欠けてしまうのが実はちょっとショックだったりしたのだが、診察によると小学生時分に治療した部分の奥が虫歯化しており、その影響で歯面が脆くなってた由。当時と比して現在の歯科治療は格段の進化を遂げており、逆に言うと小学生時分の治療法は相当拙かったので、あれから30有余年、再発もせずにいたのは僥倖なことらしい。
今回、その旧い治療痕を丸ごと除去し、なんだかペースト状のものを患部に詰められ、ここで本日の診療終了。次回診療は来週火曜日のAMで、これで早くもフィニッシュになるらしい。
結論から言うと・・・先日入院・アキレス腱縫合手術を受けた時にも思ったのだが、出来れば医者なんか行かないに越したことはないね、うん。
歯の強さには絶対的な自信があると書いたが、絶対的な自信があるのは歯のみならず、例えば胃の処理能力が常人の2倍であったり、骨及び骨格形成が例を見ない頑丈さとかいうことでナントカ大学病院のサンプルにされてたり、高校時代某高校の文化祭会場で催されていた体力診断コーナーで握力・背筋力・肺活量などの全てにおいて新記録を樹立したりなど、なにしろオレは体力・健康面には絶対的な自信があった。
「あった」と過去形なのは、今は自信無いからです。全盛期に比べるとなんだか全般的に衰えた感じ。いや、事実、長年の喫煙でもって肺活量は衰え、この度のアキレス腱断裂により足腰は格段に弱り、ウメボシのタネくらいで歯が欠けるし、一日徹夜するだけでやっぱ眠いし、その衰えは明白。なにしろ40歳だから20歳当時の感覚ではいられない。
じゃあどうしたらいいかって、これはもうどうすることも出来ないので、このまま甘んじて老化を受け入れるしかない。
なので、ここはひとつ、受け入れられるだけの覚悟を・・・そう、精神的な、老成というか「悟り」をモノしなければ、と思う。
同時に、悪あがきとして、少しでも老化を防ぐべく、ちっとは運動しようかな、と思う。その分だけの(悟りに対しての)煩悩は持ち合わせておきたい。つまり「悟り」と「煩悩」のバランスね。これが大事なんだ、と狐狸庵山人もおっしゃっていた。
さてアキレス腱だが、先日ギプスを外し、現在は「装具」なるものを装着中。
これは任意で着脱可能なので、在事務所時などは極力外して生活している。ニンゲンの体は使わなきゃ衰えちゃうからね。
この装具にはこの先約一ヶ月はお世話になる。つまり一ヵ月後には装具無しで生活しなければならないわけだが、現状、切った左足だけでは爪先立ち出来ない状況。ホントに従前のように歩けるのだろうか?と不安である。
それを歩けるように持っていくのがいわゆる「リハビリ」なわけなので、とりあえず現在リハビリに邁進する日々である。