「人間魚雷キューピー」について。

以下、毎日新聞記事からの一部引用です。
太平洋戦争で旧日本海軍が使った人間魚雷「回天」や航空特攻兵器「桜花」の胴体に、キューピー人形の顔をあしらった携帯ストラップが全国の自衛隊基地内の売店などで売られていた。販売元は「不謹慎」との批判を受けて昨年12月に販売を中止、商品を自主回収した。
・・・販売の是非以前に、「回天」や「桜花」の次第を知ったら、ちょっとこういうのを買う気にはならないんじゃないですかね。
少なくとも私は、とてもじゃないが
人間魚雷「回天」や航空特攻兵器「桜花」の胴体に、キューピー人形の顔をあしらった携帯ストラップ」
を買って携帯に付けよう、って気分にはならない。なり得ない。
でも、おそらくは私よりもっと若い世代だと、特にアレルギーも無く買ったり付けたりできちゃうんでしょう。だからこそ売る側も販売に踏み切ってるわけでね。
こういうことを即ち「歴史的事実の風化」と呼ぶんでしょう。
イデオロギーもハチのアタマもなく、少なくとも庶民にとって、あの戦争はそれはもうただひたすら悲惨で、残虐非道で、惨たらしいだけものでした。
私くらいの年齢だと、両親だったり近所のオッチャン・オバチャンが普通に戦争体験者だったりするので、まだこのことを知る・・・「実感」する術がありました。
でも、私より若い世代だと、もはやあの戦争については、どうしたって知る機会が少なくなりますわね。
正直・・・どこぞの会社さんなのかしりませんが、こういう商品の企画が企画会議かなんかで通ってしまうことからして、私には信じられません。
ですが、それが、それこそが、「平成22年における我が国の現実」なんでしょうね。
こうやってこの国は、喉元過ぎれば熱さを忘れる、ってなことになっていくんですね。この記事で、その道程の一里塚を見た、という思いです。

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