“キラキラネームの増加で「名前の3分の1も読めない」と教師”な件について。

http://www.news-postseven.com/archives/20120302_91724.html

まず、なんだかムリヤリな記事だなぁ、という印象です。

そもそも、

> 「し水」「中の」「わた辺」…いったい何と書いてあるのかと思いきや、これらは小学生たちが

> 書いた自分の名前だ。「習っていない漢字は平仮名で」──そんな学習指導要領に”縛られた”

> 結果である。

このことと、

> また、「希星(きらら)」「来桜(らら)」「絆星(きら)」「月(あかり)」など、いわゆる”キラキラネーム”と

> いわれる難読の名前も増えており、「天響(てぃな)」など、ルビをふってもらわなければ、とうてい

> 読めないような名前も多い。

このことは、並列に論じるべきことではないんじゃないか、と思う次第です。

> 平仮名と漢字を交えて名前を表記することを「交ぜ書き」というが、このような表記の仕方が

> うまれた背景には、当て字など、読み方がわからない名前が増えていることもあるようだ。

こんなことシレッと書いてますが、キラキラネームがどうとか言われるはるか以前から、「「習っていない漢字は平仮名で」──そんな学習指導要領」
に関しては、オレが知る限りもう30年も前から丸谷才一などが指摘していたはずです。いわく、日本語として美しくない、引いては、もはや日本語として正し
くない、云々。

上記の2件は、並列に論じるべきことではなくて、どっちかっていうと時間軸的には

> 「習っていない漢字は平仮名で」──そんな学習指導要領







> いわゆる”キラキラネーム”といわれる難読の名前も増えており

・・・・・・すなわち、この「学習要領」によって、あるべき日本語(の体裁)が蔑ろにされ続けた結果のワンノブゼムがこの「キラキラネーム」の出現、なんじゃないかと思う次第です。

日本語を有る程度でも正しく理解していれば・・・正しく理解することの意義を認識していれば、こういうアホみたいな名前をつけちゃおうなどとは考えないはずです。

普通、自分の「大切なもの」につける名前ってのは、それがなんであれ熟考してつけるモンでしょうよ。

で、かの親たちは、自分の大事な子どもに対して、熟考した結果として「希星(きらら)」「来桜(らら)」「絆星(きら)」「月(あかり)」などという名前を付けちゃった、と。

誰も「ウチの子にはバカ丸出しの名前を付けよう!」と思って付けたわけじゃないでしょうからね。これが良い、ベストだ、と思って付けてるんでね。

なんで、かの親たちは、こういう名前を「良い!」と思ってしまったか。

ひとつには、間違いなく、彼等の日本語能力に重大な問題がある、と思ったりするんですよオレは。

で、その原因の、これまた重大なひとつには、

> 「習っていない漢字は平仮名で」──そんな学習指導要領

これがあるんじゃないか、と思う。 「し水」「中の」「わた辺」という字面の違和感と、「希星(きらら)」「来桜(らら)」「絆星(きら)」「月(あかり)」という名前の違和感とは、同じベクトルにある気がします。

この違和感を感じないような人は、本質的に「日本人」としてヤバいと思うのですが、当の文部科学省がそれをいわば推奨しいてるわけで、こりゃタチが悪いですな。

「希星(きらら)」「来桜(らら)」「絆星(きら)」「月(あかり)」

・・・こういう名前を付けた親、付けられた子どもが増えてるってのは、あくまでも表層の事柄であって、その水面下にはもっとトンでもない亡国的な事象が潜在しいているように思えます。

母国語を蔑ろにすることの危険性、ね。

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