またコロナ禍について。
今の小・中・高校生はコロナで遠足にも修学旅行にも行けなくてかわいそう、とよく言われるのですが、これは超暴論だと我ながら承知はしつつ、そこまでかわいそうでも無いよな、とぶっちゃけオレは思うのです。10年後か20年後か、コロナ禍のアレコレがすっかり風化して「歴史エピソード」にまでなった際、リアルタイムのガチ当事者としてそのエピソードを語れるっていうのは、ある意味うらやましくさえありますよ。
経済的な打撃を被ってたりしたら話は別ですが、そうでない小・中・高校生に対してオレは言いたい。キミたちは「おいしいネタ」を授けられた世代なのですよ、と。
オレが今中学生だったら、きっとマスコミだとか先生だとかの大人に対して、
“早くコロナ前の生活に戻りたい”
だとか
“修学旅行に行けなくて悲しいです”
かなんかを、いかにもしおらしく言うと思うのですが、きっとその心中では“しめしめ!”と思ってます。そうに違いない。他の世代の経験していないことを経験できている!というカタルシスをどこかで感じてると思います。
繰り返すようですがコロナ禍によって経済的な打撃を被ってたりしたら話は別ですが、そもそも遠足や修学旅行の愉しみっていうのは、それが「非日常」だからって部分もあるじゃないですか。コロナ禍っていうのはそう言う意味で究極の「修学」旅行ですよ。
もちろん相応のトークスキルは必須ですが、10年後か20年後か、コロナ禍を知らない世代の連中に混じっての飲み会なんかあったら、このコロナ禍におけるアレコレは格好のネタになるはずです。オレの世代にはそういう大ネタは無いので、そういうネタのある世代はとりあえずうらやましいです。
逆に、今の小・中・高校生は、このコロナ禍をネタとして昇華できるくらいの逞しさを持ってもらいたいものです。
「戦争を知らない子どもたち」って歌がありあますが、あれは戦争体験の無い第一世代が、その上の世代からことあるごとに“おまえら戦争も知らないくせにナマ言うな!”って言われまくったあげくに、そのフラストレーションから生まれた歌ですよ。
“おまえらコロナも知らないくせにナマ言うな!”まで言う必要はないですが、せめて「面白大ネタ」としてコロナを語れるくらいの逞しさは有って良いですよ。よろしく頼みます。