TV業界。

ホントにTV業界は不景気らしいですねぇ。TV業界関係者にお会いするともう景気悪い話しか出て来ませんよ。数多ある産業の中で最も不景気な業界が発信してるわけですから、発信内容も不景気なものになるのは必定ですよね。

これは一般の方には分かりにくいかもですが、ひな壇芸人さんによる番組なんかでは、もう複数カメラを設置するのも憚れる感じなので、8Kのカメラをひな壇正面に1台置いて全体を撮っとくだけで済ませちゃうんですってね。ひな壇全員を8Kでずっと撮っておいて、編集時に都度喋ってる人だけトリミングして、ということらしいです。確かに放送はフルHDですから、元が8Kであればそこそこトリミング(=拡大)しても解像度は落ちないわけです。

ホントにそんなことやってんのかどうかさすがに眉唾ではありますが、ポスプロの方がおっしゃってたので丸々ウソでもないんだろうと思います。

昔々あらゆるコンテンツは「門付け」だったんですよね。発信者がお宅を一軒一軒回って、その都度おアシをいただく、という。

それじゃ効率が悪い、ってかまとまった儲けにならんので、広場に人を集めて、まとめて大勢に発信して、まとまったおアシをゲットする形になりまして、それが「公会堂」や「劇場」のはじまりですね。

でもって、さらに一度に大勢に発信ってことで、放送というシステムやらパッケージ販売という概念やらが誕生したわけです。一箇所に集まるだけでなく、各地の方にも同じネタを、という。

そういう変遷に伴って、配信するネタも個々向けから「大勢」、大衆ウケするものへ変質していったわけです。多くの場合のそれは国家体制の堅持に大いに貢献し、我が国は先進国の仲間入りできた、という側面もありましょう。

youtubeやなんかでの個的な発信、また音楽の配信ってのは、こりゃ要するに「門付け」の現代版みたいなもんじゃないですか。発信者の単位がミニマムになっていくっていう、これはいわば先祖返りですね。

あんまし良いことじゃないよな。有象無象が勝手に発信してるばかりのカオスな世の中に戻ってどうする、と。

しかしなんでTV業界が不景気かって、ライフスタイルの変化だとかなんとか言われてまして、そりゃまぁそういう部分もあるとは思いますが、本質的には面白く無いから観ないってだけなんですよね。

現にもうTVドラマは社会構造的にダメだとか言われてるさなかに、家政婦がどうしたとか半沢ナントカってドラマは超高視聴率を記録してたじゃないですか。面白けりゃ観るんだよなみんな結局。

そんなオレはここ20年くらいTV番組をほとんど観てなかったのですが、最近「クイズ脳ベルSHOW」だけ時々観てたんですよ。

でもどういうわけか毎日やってたのに週イチ放送になっちゃいました。残念です。