世の中は不景気である、との由。

先日乗ったタクシーの運ちゃん氏によると、繁華街などの車両交通量などはむしろここ数ヶ月で増えているらしい。
弊社のお客さんである某広告代理店様は、某株式市場で先日ストップ高を記録した。
最終年の我が国のGDPは4兆4千億ドルで、2位の中国に1兆ドル以上の差を付けて2位を堅持している。
昨年の夏ごろに30万円で購入したスイス製腕時計、昨日の折込広告で見たら20万円になっていた。でもって、なんだここんとこかかなり売れているらしい。
昨年10月の我が国の貿易黒字は、史上最高であった・・・と、なんかで読んだ。
しかしながら、我が国は現在、未曾有の不況下にある、との由。


かつでバブル景気を言われていた時代、オレは社会人新人、いわゆるペーペーだったのだが、先輩社員etcが浮かれているのを見て、疑心暗鬼であった。
いつでもタクシー券がもらえたし、用も無いのに無為に会社に居残ってた人が多かったにも関わらず残業手当はフルに出た。
国土から石油が出るわけでもないのに、また、輸出商品でウルトラスーパーヒット商品が出たなんて話も聞かないのに、どうしてこれほど好景気になるんだろう?そんなバカな?と。
また、4、5年ほど前、それなりの規模の会社さんにお邪魔し雑談していると、決まって話題が「中国ビジネス」・・・これからは中国向けのビジネスが主流になるよ、中国に進出した企業が生き残るよ、みたいな話ばかりだったのが、今はトンとそんな話も聞かない。
以前借りていた事務所の大家さんは、オイルショック時、トイレットペーパーが入手困難になるってんでみんなが死に物狂いで行列した、って時、なんで不況になると殊更ケツ拭き紙ばかりが不足するのかが理解できず、冷ややかな目で報道を受け取っていた由。
そんなわけで、今回の不況も、オレはあまり信じない。
とりあえず信じないようにしている。
もういろんな人が言ったり書いたりしているが、好不況のとりあえずの要因は、「ムード」「雰囲気」であるらしい。
ホントに不況か好況なのかはさて置き、まずなにしろ、こういったムードに流されないようにしたいと思う。
しかしながら、クドいようだがホントに不況か好況なのかはさて置き、世のムードは「不況」一色である。
これだけ新聞やTV[etcで不況不況言われりゃ、イヤでも不況ムードにもなるってもんである。
先の大戦時、ジイサンバアサンらに聞くと、市井には、ホントに玉音放送の直前まで、もうちょっとガンバれは勝てる、みたいな雰囲気があったらしい。
ラジオや新聞も、大本営発表という「お墨付き」で、好調な戦果ばかり報じていた由。
それがフタを開けてみればボロ負けで、それどころか実はどうやら開戦そのものがかなり無謀な判断に拠るものだったらしいってことで、事後はもうワケワカラン感じになった由。あの時の報道はなんだったの?ってことで。
そんなんだから、あまりメディアを信じちゃいけませんね。
先日珍しく某報道番組を観てましたら、なんか今年度中に3万人がホームレスになっちゃうみたいな話をしていた。
よくよく聞いてみればそんな話じゃなかったのだが、番組オープニングから“3万人が路頭に迷う!?”とかいうデカいテロップがガンガン出たりしていたので、流して観てたらそんな印象・・・「ムード」に陥れられちゃうなぁ、と。
とにかく、妙な、姑息な印象操作には乗らないようにしたい、と思う。
しかし、クドいようだがホントに不況か好況なのかはさて置き、ナニゆえにメディアはこうも不況をあおるのか。
多分に、不況という主題を設定した方が記事が書きやすい、みたいなアホな理由だったりする気がするが、もしかしたら“今我が国は不況なんですよ!”ってことにしないとトクしな人がいるのかもしれないなぁ。
かつても“農民は生かさず殺さず”で、その利鞘でもって贅沢してた階級がいたりしたわけで。
ところで、この円高下、輸入原材料を加工したりする会社はボロ儲けなんでしょうか。
資源の無い我が国では、ほぼ全ての「商品」は須らくこの輸入原材料によって生産されているはず、と思うのだが。
あと、VW社がベンツに吸収されたりしている状況下、トヨタとホンダは先のモーターショーでドーンと新型ハイブリッド車を提示してたなぁ。
ホンダっていえばF1撤退の報があったが、2年位前から、F1のアホアホなレギュレーション改正により、各供給メーカーがこぞってF1参入のメリット低下を語ってたっけ。こんな制限下じゃ企業としてメリットがない、こんなんじゃウチもやめちゃうぞ!とかフェラーリさえも言ってた。
まぁとにかく、我が社は不況のムードに呑まれないようにしようと、社長であるオレは強く思うのであった。

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